猫に案内され、街を歩く<坂と猫の街、長崎>

記事にしよう記事にしよう、と思っていてついぞ忘れていました。

 

2016年12月のこと、お仕事で僕は長崎で4日ばかり夜間作業をしていました。

 

当然、昼間はいわゆる「寝溜め」をするのですが、寝っぱなしでは体がだるくなることが経験則上わかっていたので、昼間は散歩することに。

 

と言ってもちゃんとした観光をするには気が重かったため、主に市内を思いつくままブラブラとしていました。

そんな短く、適当な散歩でも、素敵な出会いがあって、未だ印象深い。

長崎という街の話です。

ちなみに機材は全てX-E2+XF35mmF1.4です。

フィルムシミュレーションはASTIAとProNeg.H(だった気がします)

 

・坂の街、長崎

宿泊しているビジネスホテルを出て、ブラブラ歩きます。

 

ホテルの裏に観音様が見えていたので気になっており、そちらへ向かおうと、アクセスできそうな道を探します。

坂発見。

登っていきます。

 

 

早速長崎らしい、教会らしきものに当たります。

日本26聖人記念館というものらしい。

www.26martyrs.com

 

さらに歩いていきます。

こんな風に行き当たりばったり知らない街を歩くのは久しぶり。

それにしても本当に坂が多い。

坂の途中にも坂がある・・・。

 

すぐ近くに教会を見つけました。

浦上教会というらしい。

普通教会は撮影ダメなところが多いのですが、ここはOKみたいです。

ステンドグラスが美しいです。

穴場?なのか全く人がおらず快適に撮影できました。

地元の方が来られる教会なのでしょうか・・・。

教会って独特の厳かな雰囲気ありますよね。中は暗いですし。

しばしその空気に圧倒されていました。

 

外に出ると、また坂、今度はくだっていきます。

 

 

・猫の街、長崎

適当に歩いていると、角のお宅で可愛らしい猫と出会いました。

写真を撮らせてもらい、さて次はどちらへ行こうかと思案していると、猫さん、お宅から出てきて歩き始めました。

散歩でも行くのかな?と思っていたらやや離れた場所で僕を待っているように止まってこちらをみています。

 

これはひょっとして道案内をしてくれるということ?

・・・面白い。

誘われるがまま、ついていくことにします。

 

しばし、一緒に歩きましたが、階段の前で猫が足を止めました。

この坂の上、登ってきなよ。

と言わんばかりにピタと止まっています。

ここまで案内してくれた猫さんに敬意を表しながら、その姿を写真に収めました。

にしても凛々しいというか、なんというか、綺麗な猫だな。

 

階段を上るとそこはホテルから見えたあの観音様オンザ亀。

まじで猫が案内してくれた・・・。

歩調から、行き先はともかく、猫が僕を案内してくれたことはたぶん気のせいではなかったと思います。

こんな出会いもあるんだな・・・、と思い未だ感慨深い出来事でした。

 

・寺社の街、長崎

ここら辺で気付いたのですが、長崎、いたるところに寺、神社、あるいは教会があります。

特に寺が多い?

中華街もあって異国の方が多かったことも要因なのかと思いますが、戦争への鎮魂の意味もあるのかなぁとか考えてしまいました。

1日目の散歩はここら辺で終了。

 

ナガサキ

2日目はほんの少し遠出して、原爆資料館に行くことにします。

市内を走る路面電車に乗り込みます。

この路面電車、今とほとんど変わらぬ姿で戦中から走っていたんですよね・・・。

12月とはいえ長崎はまだ暖かいからなのか、イチョウが綺麗でした。

平和公園に着きました。

ついて早速のこの石碑に改めて衝撃を受けずにはいられませんでした。

このフレーズはあまりにも有名なので僕も小学校の時に一度みた記憶があります。

大人になって改めて見ると結構なショックがありました・・・。

平和祈念像はとても力強い造形で素晴らしかったです。

平和への意志が強く込められているようです。

平和公園から見えるこの穏やかな風景がいつまでも平和であって欲しいと僕も願わずにはいられませんでした。

長崎原爆資料館にも訪れます。

中は撮っていません。しっかりと自分のこころで受け止めたかったので。

 

資料館を出て、また路面電車に乗って帰ります。

 

 

長崎という街は、不思議な街でした。

九州随一の観光地であり、港町独特の異国情緒もありながら、

どこか素朴な感じがしました。

そして原爆が落ちた街でもあります。

今もあの猫さんは旅人を案内しているのでしょうか。

 

またふらふらと訪れたい街です。