フィルムカメラ<C35EF ピッカリコニカ>

僕の愛用カメラであるX100Fは「昔は一家に一台あったカメラ」を目指したらしいですが、タイトルのC35EFがまさに僕にとってのそんなカメラでした。祖父のカメラでしたが、子供の頃の家族写真は大体それで祖父が撮ってくれました。

フルオート式のコンパクトカメラを祖父が買い、そのカメラの出番がなくなった後はカメラのカの字もわからぬ僕が、フィルムを入れない状態でピッカリコニカのフラッシュをチャージし、シャッターレバーを巻き上げ、空シャッターを切りピッカリ、を繰り返し、カメラマン気分になっていたものです。

そういう意味では僕のカメラなるものの原体験を与えてくれたと言えると思います。

さて、そんなC35EF ピッカリコニカですが、実は最近になってまた働いてもらっています。

 

元々は祖父の思い出の品として保管していたものを実家の片付けの際にこちらに持ってきたのですが、新居では、祖父が見守ってくれるような気がして、リビングが見渡せる違い棚に飾っておいたのです。

 

ケースに入って保管されていたせいか、レンズの状態はとても良く、飾っておくのは勿体無いのでは?と思い、露出やシャッター、フラッシュの動作を確認したところ、フラッシュのチャージランプが点かない以外は完動でした。

 

というわけで、早速Amazon先生からフィルムを購入し詰めて使ってみました。

試写なのでとりあえずはスタンダードで安価なフィルムがいいと思い、フジフイルムのSUPERIA X-TRA400を購入。 

さくさくっとスナップを撮って、中野にあるコイデカメラさんに現像をお願いしました。最近は便利なもので、現像+CD-Rデータ渡しというお店があるようで。

プリント代もかからないのでリーズナブルで良いですね。

 

さてさて上がってきた写真はというと、これがまた味わい深いものでした。

 

 

正直画面で見たときはアレ?やっぱ全然解像しないな、粒子荒いな、なんて思ってたのですが、スマホに転送して小さな画面で見ると評価が一変。

艶のある写りと階調、色にハマってしまいました。プリントするとさらに良いのでしょう。

ゾーンフォーカスかつ寄れないカメラゆえピンボケ写真を量産していましたが、ピンボケ写真すらよい。フィルムの写真を見た後だと、デジタルカメラの写真がキレイ過ぎて面白くない・・・。

 

というわけですっかりフィルムにハマってしまったので、早速2本目のフィルムを装填しました。しばらくは休日のお供に連れて歩こうと思っています。

 

まさかこのカメラも齢45年超にして大阪を旅立ち東京の都内を目にすることになろうとは思ってなかっただろうなぁ。

でもこれだけの年数を経てもちゃんと使えることがすごいと思うのです。

(実稼働はほとんどしていないにせよ)

今あるデジタルカメラが果たして後45年後にちゃんと使えるかどうか、孫の代に引き継げるものかどうか。果たして自信が持てない自分がいます。

 

それはさておき、ピッカリさん、これまでウチでのんびり我が家を見守っていただいてましたが、これからは僕のお散歩にお付き合いください。なんか出かけ好きだった爺ちゃんと散歩してる気分にもなって嬉しいです。

よろしくです。